XMで注文が通らない理由は、システム不具合だけではなく、取引ルールや口座状況、設定ミスなど、トレーダー側の条件が影響していることがほとんどです。突然「注文拒否」「不正なS/LまたはT/P」「オフクォート」などのエラーが表示されると不安になりますが、多くは原因を知り、事前に対策しておくことで防げます。
この記事では、XMで注文が通らない主な原因と具体的な対処法を、初心者にも分かりやすく整理して解説します。
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- XMで注文が通らない理由【主なパターン一覧】
- XMで注文が通らない理由① 証拠金不足・ロットオーバー
- XMで注文が通らない理由② 取引時間外・マーケットクローズ
- XMで注文が通らない理由③ 価格設定エラー(S/L・T/P・指値・逆指値)
- XMで注文が通らない理由④ スプレッド拡大・急変動時のエラー
- XMで注文が通らない理由⑤ 通信環境・MT4/MT5側の問題
- XMで注文が通らない理由⑥ 口座タイプ・レバレッジ制限
- XMで注文が通らない理由⑦ 強制ロスカット・マージンコール前後の制限
- 【実践編】XMで注文を通りやすくするためのチェックリスト
- どうしても原因が分からないときはXMサポートに問い合わせる
- まとめ:XMで注文が通らない理由を知れば、ムダな損失とストレスを減らせる
XMで注文が通らない理由【主なパターン一覧】
まずは、注文が通らなくなる代表的な原因をざっと押さえておきましょう。
– 口座残高・証拠金が不足している
– ロット数・最小/最大取引量の条件を満たしていない
– 取引銘柄の「取引時間外」や「取引停止中」に発注している
– 通貨ペアの気配値が止まっている(マーケットクローズ/サーバー切替)
– 指値・逆指値・ストップロス/テイクプロフィットの価格設定が不正
– スプレッドが急拡大して注文条件を外れている
– サーバーの遅延・接続不良・回線エラーが起きている
– 高速な値動き(指標発表時など)でリクオートやオフクォートが発生
– 口座タイプやレバレッジの制限に引っかかっている
– 取引制限(両建て、ゼロカット前後、マージンコール状態など)の影響
それぞれの内容を、具体的なエラーメッセージや状況と合わせて詳しく見ていきます。
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XMで注文が通らない理由① 証拠金不足・ロットオーバー
1. 必要証拠金が足りていない
XMでは、発注時点で「必要証拠金」が足りないと、そもそも注文が受け付けられません。
とくにレバレッジが低くなっている口座や、大きなロットでエントリーしようとした場合に起きがちです。
確認すべきポイント
– 口座残高(残高・有効証拠金)がどれくらいあるか
– レバレッジ設定(1:888、1:200 など)がどうなっているか
– 発注しようとしているロット数(0.01~何ロットか)
対処法
– ロット数を下げて再度発注する
– レバレッジが下がっている場合は、会員ページからレバレッジを再設定する
– 追加入金して、有効証拠金を増やす
とくにボーナスが残っているつもりでいると、ボーナス消失(出金後・強制ロスカット後など)に気づかず、証拠金不足に陥るケースが多いので注意が必要です。
2. ロット制限にひっかかっている
XMには口座タイプごとに、最小ロット数・最大ロット数が設定されています。
– マイクロ口座:最小 0.01 ロット、最大 100 ロット(※マイクロロット換算)
– スタンダード口座:最小 0.01 ロット、最大 50 ロット
– XM Zero口座:最小 0.01 ロット、最大 50 ロット
これを超えるロット数で発注しようとすると、エラーになり注文が通りません。
ありがちな例
– 少数点の打ち間違い(0.1 のつもりが 1.0、1.0 のつもりが 10.0 など)
– 複数ポジションの合計ロットが限度を超えている
対処法
– ロット数の桁をよく確認する
– 建玉合計ロットを計算し、上限以内になるように分割して発注する
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XMで注文が通らない理由② 取引時間外・マーケットクローズ
1. 取引時間外に発注している
FX・CFDには、銘柄ごとに取引時間が決められています。
XMでは、平日でも銘柄によっては一時的なクローズ時間帯があり、この間は注文を出しても通りません。
代表的なケース
– FX通貨ペア:週末(土日)や、週明け直前/終了直前の数分間
– 株価指数CFD・商品CFD:銘柄ごとの休場時間(メンテナンス時間)
– 個別株CFD:現地市場がクローズしている時間帯
対処法
– XM公式サイトの「取引商品」ページで銘柄ごとの取引時間を確認
– MT4/MT5の「気配値ウィンドウ」で、リアルタイムの価格が動いているか確認
値が動いていなければ、基本的に新規注文は通りません。
2. サーバーメンテナンスやロールオーバー
日付が変わる前後や、週末クローズ直前には、ロールオーバー(スワップ付与)やメンテナンスで流動性が極端に低下したり、一時的にクローズ状態になることがあります。
– その時間帯はスプレッドが急拡大し、条件付き注文が通りにくい
– 「オフクォート」や「再クォート」などのエラーが頻発することもある
対処法
– 日付変更前後・週末のギリギリ発注は避ける
– 事前に指値・逆指値を入れておき、成行での駆け込みエントリーを控える
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XMで注文が通らない理由③ 価格設定エラー(S/L・T/P・指値・逆指値)
エラー「不正なS/LまたはT/P」
ストップロス(S/L)やテイクプロフィット(T/P)の値が、XMのルールに合わない場合に表示されるエラーです。
主な原因は次のとおりです。
1. 現在レートから近すぎる(指定距離未満)
2. 売り・買いの方向と逆の位置に設定している
3. 小数点の桁を誤って入力している
XMでは通貨ペアごとに「最低ストップレベル」(現在値から何ポイント以上離す必要があるか)が決められています。この距離より近い位置にS/LやT/Pを設定すると、エラーとなり注文が通りません。
対処法
– 気配値ウィンドウで銘柄を右クリック →「仕様」で最低ストップレベルを確認
– 現在レートから十分に離した位置にS/L・T/Pを設定し直す
– 「注文時にS/L・T/Pを設定せず、約定後にチャートからドラッグして設定」する方法も有効
指値・逆指値の方向ミス
買い指値・売り指値、買い逆指値・売り逆指値の価格方向が逆になっていると、発注自体ができません。
– 買い指値:現在価格より「下」に設定
– 売り指値:現在価格より「上」に設定
– 買い逆指値:現在価格より「上」に設定
– 売り逆指値:現在価格より「下」に設定
よくあるのは、買い指値のつもりで現在価格より上に入れてしまうパターンです。この場合、XM側で不正な注文として弾かれます。
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XMで注文が通らない理由④ スプレッド拡大・急変動時のエラー
エラー「オフクォート」「再クォート」
経済指標や要人発言などで相場が急激に動いているとき、XMだけでなく、どの業者でも注文エラーが出やすくなります。
よく出るエラー
– オフクォート(Off quotes)
→ 指定した価格で約定できず、提示レートも更新が追いつかない状態
– リクオート(再クォート)
→ 画面表示価格と実際の約定可能価格にズレが出て、再提示が必要な状態
原因
– 市場のボラティリティ(変動幅)が急に大きくなっている
– 流動性が不足し、インターバンク側からの価格配信が不安定
– 発注から約定までのタイムラグで価格が大きく滑ってしまう
対処法
– 重要指標発表の前後数分〜10分程度は新規エントリーを控える
– 成行ではなく、指値・逆指値注文を事前に入れておく
– スリッページ許容幅をやや広めに設定しておく(ただしリスク理解必須)
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XMで注文が通らない理由⑤ 通信環境・MT4/MT5側の問題
1. ネット回線やVPSの不安定さ
自宅のWi-Fiやモバイル回線が不安定だと、発注したつもりでもサーバーに届いていない場合があります。
チェックポイント
– MT4/MT5右下の通信インジケーターが「接続なし」や赤表示になっていないか
– Pingが異常に高くなっていないか(数百ms~数秒など)
対処法
– 回線を切り替える(Wi-Fi → 有線LAN/別の回線など)
– VPSを利用している場合は、VPS側での接続状態を確認し、再起動も検討
– 他のサイト・アプリの通信状況から、回線全体に問題がないか確認
2. MT4/MT5が古い・不安定
プラットフォーム自体が古かったり、カスタムインジケーターやEAが重すぎて、動作が極端に遅くなることもあります。
対策
– XM公式から最新バージョンのMT4/MT5を再インストール
– 不要なインジケーターやEAを外し、動作を軽くする
– 端末のスペック(RAM・CPU)の空き状況を確認
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XMで注文が通らない理由⑥ 口座タイプ・レバレッジ制限
レバレッジ制限に注意
XMでは、口座残高が一定以上になると自動的にレバレッジが引き下げられます。
– 口座残高 20,000ドル以上 → 最大レバレッジが制限
– さらに高額になると、追加のレバレッジ引き下げ
これにより、同じ金額・同じロットで取引しようとすると、必要証拠金が増え、結果的に注文が通らないことがあります。
対処法
– 会員ページで現在のレバレッジ設定を確認
– 残高が大きくなった場合は、資金を複数口座に分散して運用
– ロット数を調整し、必要証拠金が許容範囲になるようにする
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XMで注文が通らない理由⑦ 強制ロスカット・マージンコール前後の制限
含み損が大きくなり、証拠金維持率が低下すると、XMではマージンコールやストップアウト(強制ロスカット)が発生します。
– マージンコール水準に達すると、警告段階
– さらに維持率が下がると、順次ポジションが強制決済
この状況では、新規注文が制限され、十分な証拠金がない限りエントリーできません。
対処法
– マージンレベルを常にチェックし、余裕を持ったロット運用を行う
– 追加入金するか、ポジションを軽くして維持率を回復させる
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【実践編】XMで注文を通りやすくするためのチェックリスト
XMで注文が通らない場面を減らすには、発注前に次のポイントを確認する習慣をつけると効果的です。
1. 口座残高と有効証拠金は十分か
2. ロット数が口座タイプの上限以内か
3. 取引時間内で、銘柄が「クローズ」になっていないか
4. 現在レートがちゃんと動いているか(気配値の更新)
5. S/L・T/P・指値・逆指値が、現在値から十分な距離にあり、方向が正しいか
6. 重要指標の時間帯ではないか(急変動リスク)
7. 通信状況(MT4/MT5右下のインジケーター)は安定しているか
8. レバレッジ制限や口座タイプの条件にひっかかっていないか
9. マージンレベル(証拠金維持率)が危険水準まで下がっていないか
この9項目をざっと見直してから発注するだけで、「なぜか通らない」というストレスは大きく減らせます。
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どうしても原因が分からないときはXMサポートに問い合わせる
すべてチェックしても理由が分からない場合は、XMの日本語サポートに問い合わせるのが早道です。
– エラーが出たときのスクリーンショット
– 発注した銘柄、ロット数、注文方法(成行/指値/逆指値など)
– 時間帯(サーバー時間・日本時間)
– 表示されたエラーメッセージの内容
これらを添えて質問すれば、かなり具体的な回答をもらえることが多いです。
特に、サーバー側の一時的な不具合や、個別口座に関わる制限など、ユーザー側では判断しにくい部分についても教えてもらえます。
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まとめ:XMで注文が通らない理由を知れば、ムダな損失とストレスを減らせる
XMで注文が通らない多くのケースは、以下のような「ルール」と「環境」が原因です。
– 証拠金不足・ロット制限
– 取引時間外や一時的なクローズ
– S/L・T/P・指値・逆指値の価格設定ミス
– 指標時などの急変動に伴うオフクォート・リクオート
– 通信環境やMT4/MT5側の不具合
– レバレッジ制限やマージンコール状態
それぞれの仕組みを理解しておけば、事前にリスクを避けたり、素早く対処することが可能になります。
「XMで注文が通らない理由」を一度しっかり整理しておけば、今後は落ち着いて状況を判断できるようになり、結果としてトレードの精度とメンタルの安定にもつながります。


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